WHAT WE HAVE DONEヤマヒロ株式会社
日本経営品質賞
ヤマヒロは、2021年度、
日本経営品質賞中小企業部門にて受賞いたしました。
日本経営品質賞は、わが国の企業・組織への経営品質向上の考え方と活動を普及・推進するために1995年に創設されました。
創設の中心となったのは、1990年代から「顧客満足」に関する研究・実践を進めていた大手企業を中心とする有志企業20社と、(財)社会経済生産性本部(現:公益財団法人日本生産性本部)です。日本経営品質賞は、米国企業の競争力復活の原動力のひとつとなった「マルコム・ボルドリッジ国家品質賞(MB賞)」の考え方を範として取り入れています。
以来、25年にわたり、変革のモデルとするにふさわしい組織を表彰してきました。
日本経営品質賞の審査は、顧客価値経営の普及と変革の支援を使命とし、審査員育成研修での研鑽と選抜を受けた審査員によって行われます。審査員はいずれも経営の各分野で専門的な経験を積んだ実務家であり、申請組織ごとに3〜4名の審査員による審査チームを編成します。審査では、経験の異なる実務家の多様な意見の交換、話し合いを通じて、申請組織の顧客価値経営の実現に向けた変革に役立つ評価レポートの作成を行います。
審査チームの審査、判定委員会、日本経営品質賞委員会を経て、その年の受賞組織が決定します。一定基準以上の評価に加え、顧客価値経営を目指す他の組織に対する範としてふさわしく、良質のモデルケースとして認められることが受賞の条件となります。
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脱炭素時代を生き残るガソリンスタンドの創発的戦略: ヤマヒロの挑戦
要約: 日本では、価格競争によりガソリンで利益の出なくなったgas station (GS)は四半世紀で数が半減した。追討ちをかけるように、日本政府は2035年にガソリン車とディーゼル車の販売を終了する方針を掲げた。そんな中、GSの会社ヤマヒロは、(A)傘下のGSを油外サービスで、車検・点検、洗車・コーティング、レンタカーの3グループに分け、各店舗の訴求サービスを絞り込んで専門性を高め、(B)セルフ式GSにもかかわらず、店頭の人員を減らさずに、車番認証システムと車両情報管理システムを連動させて、油外サービスの利益向上につなげ、(C)レンタカー事業と中古車販売事業にもその車両情報を活用してシナジー効果を生み出し、(D)石油元売から不採算店を従業員丸ごと引き受けて再教育して立て直すことでGSの数を増やしてきた。こうして、東京圏で業容を拡大するとともに、利益の40%を油外サービスから稼ぎ出すまでになり、日本経営品質賞(Japan Quality Award; JQA)を受賞した。
おもてなし規格認証/ISO23592について
ヤマヒロ株式会社では、ガソリンスタンド業界初の
おもてなし規格認証(紺認証)を取得しました。
この規格は、経済産業省創設の認証制度で、日本のサービス業事業者のサービス品質を「見える化」することにより、サービス産業の活性化と生産性向上を目的としています。紺認証はその中でも「独自の創意工夫が凝らされたサービス提供者」に付与される第三者認証です。
ヤマヒロがおもてなし認証取得で評価いただいた取り組みは、社長の山口が2014年に社長に就任した際、ガソリンスタンドで一般的に行われていた油外商品(ガソリン以外の商品。車検や洗車など)の売り手都合の販売活動を廃止したことから始まります。
ガソリンスタンド業界に残る売れるものは何でも売るという「売り手側主体」の販売スタイルに対し、ヤマヒロでは何を売りたいよりも「継続取引をしたい(生涯取引)」という考え方のもと、車検やコーティングなど、それぞれの店舗を専門店化しました。コンセプトに沿って取り扱うサービスや商品を絞った事業部制により、それぞれの技術や商品知識の専門性を高めることで、サービス品質の向上に取り組んでいることがポイントとなっています。